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2008年01月27日

ひみ家@氷見市(氷見うどん)

五島うどん、氷見うどん、稲庭うどん。
これらはいずれも手延べで作られる乾麺である(素麺と同じ)。そしていずれも日本海側に位置する。江戸時代の北前船によって、手延べうどんの製法が伝播していったという説があるようだ。
上記3つのうどんたちの共通項を考えると、真偽は分からないがもっともらしい説だと思う。
いずれにしても氷見うどん自体は、今は廃れてしまった輪島の素麺が元になったとのこと。
そもそも素麺自体も北前船によって各地に広まっていったようです。



色々あって、氷見に着いたのは夜遅く。
こんな時間に開いている店は少ないし、そもそも氷見うどんを専門で食べられる店はあんまりない。
氷見うどんは高岡屋と海津屋などの製麺会社があって、それらの乾麺を使用してうどんを供する料亭やホテル、旅館があるのだ。
で、そんな中、自分が辿り着いた時間に氷見うどんを食べることができた店が、「ひみ家」だ。
こちらは高岡屋の麺を使っている。



うどんの他にもお好み焼きなどのメニューがあって、先客は飲み客であった。
自分は純粋にうどんを注文(車だったし)。
「はいからうどん」って何だったっけ?ということで聞いてみると、かけうどんに揚げ玉が載ったヤツと言うこと。
ああ、そうか。関西では「たぬきうどん」のことを「はいからうどん」と呼ぶこともあったんだっけ。この辺りは関西文化圏なんだな。



で、「はいからうどん」



麺は結構太くて平たい。そしてとても弾力があり旨い。
手延べのうどんはコシが強いが、これは製法によるものだろうか。
汁はあっさり、すっきり。関西的。
もともと乾麺なので、氷見うどんはお土産にも最適。レジで売っていたので、自分も買って帰りました。家で茹でて食べても、同様に弾力のある麺が容易に楽しめる。


ひみ家
富山県氷見市中央町8-2
TEL:0766-72-5577


2008年01月24日

起矢食堂@伊勢市(伊勢うどん)

うどんの好き嫌いはほとんど無い私ですが、伊勢うどんはどうも好きになれなかった。
とは言え実際には伊勢うどんを食べたことが無く、それはまったく先入観による食わず嫌いであって、今回ようやくそれが完全に間違いであったことが分かった。
(正確には今回が初めてではなく、ある時、名古屋のスーパーで売ってた袋麺の伊勢うどんを土産に買って帰って食べたことがあり、その時に「あれ?意外とイケるかも」、とは思い始めていたのである)

伊勢うどんを初めて知ったのはいつだったか思い出せないが、讃岐の醤油うどんなどを知るよりずっと昔のこと。とにかく汁がない、甘い醤油の汁が申し訳程度にしか入ってないということに驚いた。うどんはかけ汁があってこそ、と思っていたのだ。(もちろん武蔵野うどんなんか知るよしもない頃なので、付け汁のうどんだって考えたことはなかった)
それに何だか野暮ったいほどにぶっとい麺、しかもそれはコシが無くふにゃふにゃと言うではないか。んー。
そんなわけで、説明を聞いても、写真を見ても伊勢うどんはとても美味しいものには思えなかったのだ。かくして食わず嫌いになった。



そして、初伊勢うどんは「起矢食堂」である。
奈良旅行に行くついでに伊勢に寄ったのだ。(ちなみに前回までの京うどんは奈良旅行の帰りに、ついでに京都に寄ったのだ)

数ある伊勢うどん店の中からこの店を選んだのは、そんなに調べたわけでもなく、なんとなくピンと来たから。
結論から言うと、実に旨かった。
なので、味をしめて予定外に伊勢うどん屋を食べ歩くことになったのだ。
なのだが、このあと3軒寄ったのだが、この「起矢食堂」がダントツに旨く、それに比して、あとの3軒は少々肩すかしであった。初伊勢うどんが起矢食堂で良かったのか、悪かったのか。。



伊勢うどんは汁だけでなく具もないと思っていたから、きつねとか山かけとかあるのが意外だった。それに伊勢うどんだけでなく、肉うどんとか鍋焼きうどんとか、ふつうのうどんメニューやカレーや丼ものもある。



何はともあれ注文は伊勢うどん。
見たまえ、丼の中で溢れんばかりにひしめき合う、これでもかと太く白いうどん。そして底の方に申し訳程度に沈むどす黒い汁。
知らなければかなり異次元のうどんである。



箸で底からごっそりかき混ぜて、真っ白いうどんを真っ黒にしてから食す。
旨い。
うどんの表面は荒れてざらついているので、たまり醤油の実に濃厚で甘じょっぱい汁が、極めて良く絡む。うどんは柔らかくそしてすごくもっちり。あぁ、そうだ、博多のみやけうどんの麺がこんなうどんだった。咀嚼すると口の中に粘っこく貼り付いてくるのだ。かなり特殊である。
青くシャキシャキなネギも効果的。麺と汁とネギとが混然一体となって伊勢うどんを形作っている。
あっという間に食してしまった。
よし、次の店に行こう。あまり乗り気でなかった伊勢うどんに、すっかりその気になってしまった。


起矢食堂
三重県伊勢市尾上町5-31
TEL:0596-23-5740


2008年01月20日

山元麺蔵@京都市(けいらんうどん)



山元麺蔵の住所を調べたら、岡北の住所と全く同じで、これはどちらかが間違った情報なのだろうと思っていたらば、行ってみたらば何のことはない、山元麺蔵は岡北のすぐ隣にあるのだ。写真の奥に岡北の看板も見える。この並びは長屋のようになっているのだ。どうやら本当に住所が同じだったようだ。

岡北は老舗で、山元麺蔵は結構最近の店である。山元麺蔵の店主は一体何故にここに店を構えたのだろう?不思議である。店主は元Vリーグ選手だったらしいが、それとこれとは関係ないのである。

さて、岡北でたぬきうどんを食べた私は店を出て、すぐ隣の山元麺蔵に入る。
岡北を出たら店の前にタクシーが1台停まってて、その運転手がこっちを見てる。うどん屋を出てすぐまた隣のうどん屋に入る私。タクシーの運転手には、何だこいつはと思われただろう。恥ずかしいじゃないか。

店内はかなりおしゃれな感じだ。
この店は京うどんの店、ということではなさそうなのだが、それでも京都っぽいメニューも多くある。
で、注文の品は以前から気になっていた「けいらんうどん」。
関西のうどんのメニューには良くあるらしいが、元来は京都のうどんメニューなんじゃないかと考えている。(なので、このブログでは京うどんにカテゴライズした)
けいらん、すなわち鶏卵をかき玉風のあんにしてうどんの上に載せているのだ。あんかけのうどんはやはり京都のうどんの特徴であろう。
けいらんうどんも、京都では寒い冬にはよく食べられるうどんだと言うことだ。



かき玉のあんの上には「たぬきうどん(京都)」同様、おろしたショウガが載っている。
やっぱりあんかけうどんにはショウガが実によく合う。実にしみじみとあったまるのだ。
旨い。
やはり麺は岡北のような丸く柔らかいふんわりした関西系・京風のうどんではなく、伸びやかなコシのあるエッジの立った今風の讃岐的な麺であった。しかししっかりと旨い麺だ。そして出汁は繊細な味わい、これは京都を感じさせる。昔からの京都のうどんと、現代のうどんがしっかりミックスされていて実に旨かった。

メニューはかなり多彩。京風のメニューはむしろ脇役である。
他のメニューたちも食べてみたいが、京都はやはり遠いのである。


山元麺蔵
京都市左京区岡崎南御所町34
TEL:075-751-0677


2008年01月02日

岡北@京都市(たぬきうどん(京都))

あけましておめでとうございます。
では早速。。

色々ネタがたまってるので、各地のうどんシリーズをしばらく。

私は天かすの乗った「たぬきうどん」が大好きなのだが、大阪では「たぬきうどん」はないとのこと。油揚げの乗ったうどんは「きつね」でこれは東京と同じだが、「たぬき」というと油揚げの乗ったそば、ということなのだ。何とも紛らわしいが、有名な話。
で、大阪の隣、京都ではどうなのかというと、さらに紛らわしいことに「たぬき」とはあんかけが乗ったうどんやそばのことを言う、ということなのだ。(ややこしいのう)

そんな「たぬきうどん」を京都で食べてみた。



岡北。
駐車場はないので注意が必要。

店にはいると昼時を大きく過ぎているのに大変賑わっている。
なんとか座敷につく。

メニューを開くが、ここで少し混乱する。
「たぬき」はしっかりあるのだが、そのそばに「あんかけ」もあるのだ。
あんかけの乗ったものを「たぬき」と言うと思っていたが、これは何としたことか。
仕方がないので、店員に「たぬき」と「あんかけ」はどう違うのか聞いてみた。
その結果と、あとで調べた結果を統合するに、つまりはこういう事だ。
基本的に何も乗ってなくて、汁がとろみのついたあんになっているのが「あんかけ」で、ネギや刻んだ油揚げが具として乗ってて、かつ、汁があんなのが「たぬき」なのだ。(そしていずれもすり下ろしたショウガが乗っている←これ重要)
まったくトンチンカンな質問に聞こえたことだろう。

で、「たぬきうどん」を注文。
客はいっぱいで、結構時間がかかる。周りを見てると2人連れ、3人連れで来てるのに、1人だけ注文したものが出てこなくて連れが食べてる間ずっと待ってる人が、あちこちにいた。自分は1人だから待つのは構わないが、もし複数で来てて1人だけ待たされたらこれは嫌だなぁと、ちょっと思いました。



写真がぶれてるが、たぬきうどん。
ネギと刻んだ油揚げとそして、すり下ろしたショウガが乗っている。
もちろん汁はあんだ。成る程。
食す。
うわぁ、旨い。

うどんは細く丸く、そして柔らかだ。
とは言え九州のうどんの柔らかさとも違う、なんとも繊細な柔らかさだ。しかし伸びやかなコシがあり、箸でつまんでも切れたりすることはない。
汁であるあんも、透明に澄んでいて、実に繊細でシンプルだけど奥深い味。
成る程さすが京都、はんなり上品な味であった。

それにしても私、うどんについてくるおろしショウガは、汁の味がまったく変わってしまうので好きでは無いのだが、しかし、このあんかけの京うどんにはまったく必要なものであることを理解した。
そもそも、あんかけのうどんは冬に好んで食べられるらしいが、食べれば解る。実にあったまるうどんなのだ。そしてそこにショウガが入るとさらにあったまり度倍増なのだ。
そして決して汁の味を邪魔することなく、実に自然にあんと渾然一体となって旨さも倍増なのだ。

京都の食の歴史を感じざるを得ないうどんでした。


岡北
京都市左京区岡崎市南御所町34
TEL:075-771-4831