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小平ふるさと村@小平市(武蔵野うどん)

あうあうあー。

ヤバイ、ヤバイ。

ここ、ちょっと自分のツボにはまりすぎ。

あうあう。。

え、えと、落ち着きを取り戻しまして。。

小平にある「ふるさと村」。

小平の歴史を追った建物達が復元されている。

そしてそのうちの一軒の古民家で、土日祝日のみ限定50食で「武蔵野うどん」を食べることが出来る。

そして、うどんを作っているのが「武蔵野手打ちうどん保存普及会」のメンバーということなのだ。

「武蔵野手打ちうどん保存普及会」は、元・國學院大学教授の故・加藤有次氏が発足運営してきた、読んで字のごとく「武蔵野うどん」を保存し普及に努めている市民グループなのだ。

この加藤有次教授は、そもそも武蔵野うどんを武蔵野うどんと名付けた人物で、現代武蔵野うどん界における最重要人物なのだ。うどん博士とも呼ばれていたらしい。

(ちなみに専門は博物館学という学問で、うどんを大学で研究していたわけではない)

詳しくは「男のうどん学」という著書をご参照、と行きたいのだがこの武蔵野うどん唯一無二の名著は残念ながら絶版で手に入りにくい。

(今、Amazonを確認したら、古本で1点出品されている。結構な高値だが、うどんマニアは手に入れておくべき1冊といえる。当然自分は過去に高値を払って入手している。)

前置きが長くなった。

そんな加藤有次氏が会長を務めていた「武蔵野手打ちうどん保存普及会」が、氏が亡くなられた後も存続し、そしてこの「ふるさと村」でうどんを振る舞っているという。

これは是が非でも食べておかねば。

さて、てなことで西武新宿線は花小金井駅に降り立ち、小平方面に向けて歩き出す。

(小平駅からの方が近いようだが)

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線路沿いに続く、狭山・境緑道(多摩湖自転車道)を進む。

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緑豊かな道の脇には所々畑が広がる。

よく見れば麦畑ではないか。往年の武蔵野の姿か。

麦畑があり、武蔵野うどんがあったのだ。(実体験はないが)

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車道で遊歩道が分断された少し先に「ふるさと村」はあった。

花小金井駅からは徒歩25分と書いてあったが、そんなにはかからなかった。

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村に入ってすぐ、「小平糧うどん」ののぼりと看板が立っていた。

武蔵野うどんで言うところの「糧」とは茹でた野菜のことで、季節の野菜を茹でて、うどん・つけ汁とともに食すのだ。

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この移築復元された建物で、うどんを食すことが出来る。

うひょー。古民家大好きーなのだ。

弥が上にも期待は高まる。

食券制になっていて、この古民家の隣にある建物の前で食券を販売していた。

食券を購入し、古民家の中へ。

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大きなかまどがある。

武蔵野の農民はこうしたかまどでうどんを茹でていたのだろう。

さすがに実際に食べるうどんはこのかまどでは作られていない。

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土間から座敷へ上がり、席に着く。

あひゃー。雰囲気たっぷりなのだ。

リアリティーありすぎ。まさにこんな雰囲気の中、武蔵野うどんは食べられていたのだろう。

手作り手打ちのため、うどんができあがるまで比較的時間がかかる。

しばし待つ。

うどん出てくる。

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うどんはクリーム色。近くで取れた地粉とのこと。

糧(茹で野菜)はたっぷり。汁は肉汁ではない。

昔の農民食であることを考えると、この方が自然だ。

東村山の「とき」のうどんについてくるような、幅広のうどんの切れ端も入っていた。

自分でうどんを打って分かったが、これはうどん生地の切れ端だ。端っこの部分は長く切れないので、幅広くあまるのだ。

前述の「男のうどん学」の中で加藤有次氏は「みみ」と呼んでいた。

自分はこの部分が大好きだ。

たまたま当たりだったのか、他の人のにも入っているのか。。

さてさて、食す。

だーー。うまい。

下手な営業店のうどんよりはるかに旨い。

固からず柔らからず、適度な固さに、しっかり感じるコシ。

噛むと広がる小麦粉の味と香り。

こりゃー、うまーい。

いやはや、故・加藤有次教授伝承のうどんはこれほどのものだったのか。

まさに期待以上のものであった。

武蔵野うどんを改めて見直そう、と思った。

(というか、「武蔵野手打ちうどん保存普及会」に入れてはくれまいか)

はてさて、うどん食べ終わり「村見学」をする。

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もっと古い開拓初期の建物があり、その前に麦畑が小さく広がる。

小平は玉川上水の開通に伴い開拓された新田地なのだ。

麦の生長を見に、また寄ろう。

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そして水車。

粉は挽かれてはいなかった。

現代になって宅地開発が進む前、比較的最近までこうした水車が小平には沢山あったらしい。

まだこのブログでは紹介していないが、そういえば同じ小平の「指田屋」にも大きな水車が飾られている。

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ここ「ふるさと村」はさほど広くないが、武蔵野のかつての空気に直に触れることが出来る。

タイムスリップしたという感じではなく、もっと現実的な生命感を感じるような雰囲気が漂う。

つい最近までこの地でこれらの建物がこうした姿で存在していたからだろう。


ふるさと村

東京都小平市天神町2-57

TEL:042-345-8155


さらに写真がありまして。

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Comment

  1. うどん会の不良役員 より:

    武蔵野手打ちうどん保存普及会の不良役員兼会員です。一応役員ですが、最近活動にほとんど参加していないもので。

    さて、来る11月19日(日)10時半頃から、小平ふるさと村にて、「麦まき日待ち秋の祭り」を催し、手打ちうどんの実演と試食会を実施します。ご関心があるようでしたら、ぜひお越しください。また入会は随時受け付けております。

  2. eg より:

    どもどもです。
    19日かぁ。。残念ながら行けそうにないです。ふるさと村も再訪出来ていないので、次回機会があればまたうどん食べに行かせて頂きます。。

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