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六文そば 須田町店@神田(路麺(関東))

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近くに有名老舗蕎麦店、神田まつやとか神田やぶとかあるから何度もここは通ってたし認識してたけども、しかしスルーしてしまってたなあ。路麺にそこまで目が行ってなかったし。(しかし路麺店も奥が深いと思う今日このごろ)

ところでなんでここに来て路麺なのかというと理由はいくつかあるのだが、

1)お金があまりなくなってる、ので一般店よりも路麺店、そもそも遠出できない

2)東京の路麺店の評価は「そば」についてばかりで、「うどん」がおいしい路麺店は自分で探さざるを得ない

この2点が一番の理由。

今回の六文そばは路麺マニアな筋の有名店。

閉店してしまった店も多いらしいが系列店が都内に幾つかある。

見ての通り昭和の外観。歴史もあります。

五叉路の鋭角な角地に立地する姿も風情がある。

昔ながらの立食い。もちろん椅子などない。立食いだから立って食う、当たり前じゃないか。

天ぷらがガラス越しのショーケースにたんまりと収められている。

オキアミ天が食べたいが捕鯨の副産物であるオキアミは希少になってしまい、今は休止している。

ので他の人気メニューであるところのいがげそ天。

もちろん「うどん」と言うのを忘れては行けない。

都内の路麺店では何も言わないでいると「そば」が出されてしまうことが多い。

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どす黒い汁。

東京のうどんとはまさにこの見た目を一般的には言われるのだろう。

味は昔ながらの立食いうどん。

ぽそっとしてるながらも小麦はきっちりみっちりしているうどん。

食べ進むごとに黒い汁の醤油が麺に移行していき、さらに味わいを増す。

関東の路麺うどんは出汁や麺ののどごしを楽しむタイプのうどんではない(もちろん汁に出汁はきちんと効いているのだけれども)

小麦からなる麺を汁に染みさせながら食べるうどんなのだ。小麦を醤油で食べる。(と今はじめて言葉にしてみたけども、自分的にはなるほど、そう。)

類似として「ちくわぶ」がまさにそれ。

そうしたオールドタイプの路麺うどんが知らず消えていく中で、こちら六文はそんな古き良き立食いうどんをきっちり今に伝えている。

ニューウェーブな路麺店チェーン店が増えているので、こういうオールドタイプな路麺店にはぜひとも頑張ってもらいたい。時代の趨勢的にはなかなか厳しいのだろうけれども。

ところで今回のいかげそ天はこの店の人気メニューであるが、確かにいかげそゴロゴロたっぷりの天ぷらは食べごたえがあって人気もうなずける。

しかしながら立食いうどんにおける天ぷらは汁に染みてふやけていく時にこそ至福を感じる。

のだが、いかげそ天はいかの存在が大変強いため汁を吸ってふやけていくということがない。

なるほど、この点は立食いうどんとしては残念に感じた次第。

味はイカを噛み締めるとしっかり甘み旨味があって、うまい天ぷらである。

ではまた


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六文そば 須田町店

東京都千代田区神田須田町1-17

TEL:03-3253-0849

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