ますや(4)@東村山市(武蔵野うどん)
しばらくブログ書けてないなと思ったら、よく考えてみるとこのところうどん屋に行けていなかった。そりゃ書けないや。そろそろどこかへ行きたい。
ということで前にツイッターでちらっとだけ書いた東村山のますや。行ったのは約ひと月前。
ますやというのは自分にとって特別なお店。同じ店はほぼ複数回書かないんだけども、ますやについては3回も書いてるのはそのため。今回で4回目。
自分は、この店をきっかけにうどんな人になったのです。
その時の記事。http://udon.eg-page.com/?p=3283
ごちゃごちゃいっぱい書いていて分かりづらい文だけど、はじめて武蔵野うどんを食べた衝撃を何とか書こうとしている。
ますやは茹で置きであることを悪い方向で言われることもあるのだけれど、自分がはじめて食べたますやの武蔵野うどんはすっかりもそもそになった茹で置き麺であった。にもかかわらず自分はこのうどんに大変感動したのだ。
以降武蔵野うどんを中心に食べ歩きを続けることになり、茹でたての武蔵野うどんの力強さにももちろん感動していくことになるが、しかし自分の武蔵野うどん原体験はますやの茹で置きの優しいうどんであるのは間違いないのである。
さて、この時の記事に頂いたコメントが秀逸。今読むとなおさらなるほどと思う。
いさ より:
2005年9月1日
私もここ1年で武蔵野うどんのファンになりました。その中では「とき」もすきですが、茹で立ての「ますや」のうどんは超ストロングですよ。朝一番にその日のうどんを茹で上げ蒸籠にとりますから、あとは常連さんがどのレベルのうどんを食べるか自分で来店時間を見計らうそうです。
わたしは茹で置きの麺を美味しく頂いたら、ますおばあちゃんが茹で立てをわざわざ作ってくれたのを食べ、衝撃を受けました。ぜひ開店と同時に試してください。
全文引用させていただきました。
茹で立ての「ますや」のうどんは超ストロングということ。
このコメントののち、ますやの茹で立てストロング麺も実際に味わった。それからさらに時が経ち記憶も薄れてしまったので、ふたたびますやの茹で立て麺を食べに行ったのが今回。今回の結論を最初に言うと。開店直後のますやの茹で立て麺はたしかにストロングで他のお店で味わえる茹で立ての武蔵野うどんの感触に近い。これはこれでもちろんおいしいのだけれども、自分がより好きなますやのうどんはむしろ茹で置きの方だったのだ、ということを確信した。茹で立て麺は力強くいわゆるコシを味わえる。しかし茹で置かれたときの少し表面が乾き、少しぽそぽそした感じの方が小麦の味わいをより際立たせてくれるように自分は感じるのだ。こと、ますやにおいては。うどん、そのものについてもコシのあるうどんというのは自分の中ではむしろニューウェーブで、物心ついた頃から好きで食べていたうどんはむしろこのような優しく素朴な味わいのうどんであったのだ。忘れかけていたうどんの原体験を思い起こさせてくれたのがますやだった。自分にとって。
そして先のコメントは中盤こそが核心、実に貴重な情報を書いていてくれていたのだと気付かされたのだ。
朝一番にその日のうどんを茹で上げ蒸籠にとりますから、あとは常連さんがどのレベルのうどんを食べるか自分で来店時間を見計らうそうです。
素晴らしい。
武蔵野うどんのなんたるかがこの部分に簡潔に詰まっているように思える。
武蔵野うどんはハレの日の食べ物であることが強調されることもあるが、米のとれないこの地域においてうどんは常食でもあったのだ。家庭で食べられるうどんはその家ごとの味があっただろう。そののち武蔵野うどんを出す店がでてくるようになり、地元の人たちが懐かしい味を求めて足を向ける。茹で立てに近い状態が家の味の人もいれば、先に茹でておかれた状態のものが家の味の人もいるだろう。ますやのうどんは茹で立てから茹で置きまで、それぞれの好みを幅広くカバーするものでもあったのだ。
と、言うことを勝手に妄想したわけなのです。。
ますやは店主のおばあちゃんが有名。はじめて行った10年前もなかなかのおばあちゃんだったけれども、10年経った今ももちろんおばあちゃんだったしさらにおばあちゃんだったけれども、実に元気だった。ほぼ開店時間に行ったのにすでに先客一名。地元の馴染みのおじいちゃんだった。あの人この人みんな年取ったなんていう会話をしていて、ああ地元に根ざす武蔵野のうどんの店なのだなあと改めて感じたのです。
茹で置き麺を食べにまた近いうちに行きたいのです。
ますや
東京都東村山市久米川町4-33-10
TEL:042-393-9481
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