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三島製麺所@まんのう町(讃岐うどん)の旅(5)

さて香川。

谷川米穀店を出て向かった先は、道を戻って少し行った場所にある三島製麺。
正直、いきなりディープです。
正直、行くまでこれ程ディープな所とは思っていなかたです。
もし行こうと思う人がいたら、それなりの心構えで行くように。

一般的な認識からすれば、これまでに紹介した「山越」「池内」「谷川米穀店」も十分ディープな店なのだ。しかし武蔵野うどんや吉田うどんのディープチックな店達をさんざん食べ歩いた末の讃岐なので、前述の店達は「ちょっとディープだなー」くらいで案外余裕しゃくしゃくであったのだ(「池内」は結構キテるか。。)
ところが今回の讃岐うどん(一人)ツアーで、店の入り口まで来て扉を開けるのをためらった店が2軒ある。
ここ「三島製麺」は、そのうちの一軒であったのだ(もう一軒はどこでしょー?)

何でか?
「三島製麺」については、店の前まで来てもそこが店だと確信を持てなかったからだ。
↓写真参照。

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看板もなければのれんもない。もちろん店名なんてドコにも書いちゃいない。
吉田うどんの「白須うどん」も看板ものれんもないが、店(家)の前にはたくさん車が停まっているし、「たぬきの置物」という目印だってある。自信を持って、玄関の扉を開けれたわけだ。
しかし、「三島製麺」に至っては、なーんの目印もない。駐車場らしきところにも1台車が止まっていたのみだ(12月初旬、平日、天気雨模様)。ネット上の小さな写真の記憶だけを頼りに、ここだろうなぁとは思うわけだ。しかし、仮に玄関を開けて思い違いだったら。。ぶるぶる。

それでも、ココまで来て(ある意味、谷川米穀店以上の山の中)引き返すのもしゃくだ。おもむろにアルミサッシの扉を開く。
簡単なテーブルがあって、先客が2人うどんをすすっていた。(「ほっ」)
しかし、「ほっ」とできるのは0.2秒ほどだ。
店内はおよそ「うどん店」のそれではない。
中央にどーんと大きな麺打ち台があって、傍らではなにやら製麺用の機械がおいてある。客席と思われるそれは、家内的製麺所の隅っこに、所在なげに置かれているだけなのだ。

製麺所でうどんを喰えるというのが讃岐うどんの大きな特徴であるのだが、「三島製麺」はそれを突き詰めた、製麺所型店舗の究極のスタイルの1つと言えるでしょう。そんなディープさを求める向きには行っとくべき店でしょう。(しかし、デートで行くべきでは無いな。。)

まー、ごたくはともかく、「うどん食べられますか?」なんて思わず聞いたりして、「あったかいの」なんぞを頼んだりして、何とか席についたわけだ。ダシはない。テーブル上にはしょう油やネギや卵なんかが無造作に置かれている。いわゆる「しょう油うどん」で食べるわけだ。今思えば卵を入れて釜玉で食べれば実にうまーそうなのだが、もちろんそんな余裕は無かったわけだ。
うどんが茹で上がるのを待つ間に常連とおぼしき先客は帰ってしまい、気付けば四国の山の中の家内的手工業的製麺所の中に、男一匹ぽつねんとしている状況となっておりました。
そんなわけですから、今後さらに食べ歩く予定なのに、うどん大(2玉分:頼んでいない)が出てきても、持ってきてくれたおばあちゃんに「小でいいです」なんて言えるわけもなく、そのまま大を静かに平らげたのでした。

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しかし、うまかった。
製麺所とは言っても、ほとんど手作業で製麺していた。うどんを食べる目の前でうどんを製麺しているのだ。(というか製麺している脇でうどんを食べさせてもらっているのだ。。)
テーブルには味の素が置かれていた。事前情報によれば、讃岐ではうどんに味の素を振りかけて食べる人も多いようなのだ。試しにかけて食べてみた。ちょっぴり讃岐人になった気分だった。
すこし「幸せ度」がアップした。

では、また次回。。

三島製麺所
香川県仲多度郡まんのう町川東276
TEL:0877-84-2266

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